イーサリアムETFが承認：暗号資産市場に重大なマイルストーンが到来

5月24日未明、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、予想外にもイーサリアム現物ETFの申請を承認しました。これは、暗号資産市場と伝統的金融とのさらなる融合を示す重要な一歩です。

具体的には、SECは多くの著名な機関を含むイーサリアム現物ETFの19b-4フォームを承認しました。これは重要なステップですが、ETF発行者はS-1登録声明が有効になった後でなければ正式に取引を開始できません。SECは発行者とのS-1フォームの議論を開始したばかりで、このプロセスには数週間かかる可能性があります。ある取引プラットフォームは修正されたS-1申請フォームを最初に提出しました。

この承認はETHにとってのマイルストーンであり、暗号資産市場が伝統的な金融に近づく重要な節目です。たった一週間前、市場ではSECがこれらのETFを承認する可能性は低いと考えられていましたが、現実は驚くべき変化を遂げました。

SECの態度が短期間で180度大転換しました。以前、SECはイーサリアムETF発行者と深いコミュニケーションを取っていないようでしたが、市場は申請が通過する期待を一時10%まで下げていました。しかし、最近状況が突然変化しました。SECは発行者と積極的に接触を始め、申請資料の修正と再提出を求めています。

この変化の背後には複数の要因がある可能性があります。アメリカの選挙年の政治的考慮は、承認を促す重要な要因かもしれません。最近、アメリカ政府は暗号資産市場に対して前向きなシグナルを発信しました。アメリカ下院は暗号通貨の規制フレームワークを調整することを目的とした法案を通過させ、上院は暗号業界に不利な規定を覆しました。

それにもかかわらず、アナリストはイーサリアムETFの魅力がビットコインETFには及ばないと予想しています。資産規模はビットコインETFの10%から15%に達する可能性があり、約500億から800億ドルになると予想されています。

イーサリアムが伝統的な金融市場に進出する過程を振り返ると、2021年にシカゴ・マーカンタイル取引所がイーサリアムの先物を導入し、2023年には複数の機関がイーサリアムETFを申請し、現在SECが承認したという流れで、3年余りの時間が経過しました。この間、規制訴訟や何度もの申請と撤回といった曲折がありました。

現在、SECがイーサリアムETFの承認を通過したことで、その正式な上場取引が間近に迫っています。これはイーサリアムの発展にとって重要なマイルストーンであるだけでなく、全体の暗号資産市場が主流金融システムに向けて重要な一歩を踏み出したことを示しています。